Squid dances: an ethogram of postures and actions of Sepioteuthis sepioidea squid with a muscular hydrostatic system | Marine and Freshwater Behaviour and Physiology (2010)
JA Mather, U Griebel, RA Byrne
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イカの行動を複数のパターンの遷移に落とし込んだ論文
Naa_tsure.iconすごいところは、”自然界におけるイカの行動”に着目していて、海に潜って行動観察を行っている
動物の行動はあらゆる制約の下で発現する
例えば、骨格によって可動域が限定されたり、神経系により同時に動かせる部位が限定される
これに加え、動物を取り巻く環境も制約として働く
例えば、重力により常に下方向に引っ張られたり、水中にいることで空気中より抵抗が大きくなる
これらの制約の下で、動物行動のあらゆる可能性(パターン)を記述することは行動研究の基礎となる
本研究では、骨格系による制約がなく、水中において3次元方向に移動できるイカを対象に観察を行った
イカは8本の腕と2本の触手があり、すべて根元で体と接続しているのみなので制約が小さいと考えられる
しかし、実際に行動を観察してみると、完全に独立に活動しているということはなかった
むしろ、腕どうしは互いに関連しながら運動制御が行われていることが分かった
このほかにも、体の各パーツは相互依存的な側面が見られ、
この性質は同じ生息域の軟体の動物に当てはまる可能性がある
Naa_tsure.icon運動制御を考える際に、各パーツごとの制御からスタートする要素還元的な手法
未知の行動様式を探索する場合、その構成運動の記述から分析を始めることが賢明であると思われる
Pellis (1989)
Naa_tsure.icon本編では腕と職種の位置の変化を遷移図で記述しているが、本当にこれだけなのだろうか
そして各状態に対して生物学的な意味合いを求めたくなってしまう
Naa_tsure.icon一方で、人間みたいに姿勢に特に意味がないという可能性も十分にあることに注意したい
Naa_tsure.icon一方で、実験環境下よりは外界からの刺激が多様であるはずで、発現する行動も多様な気がする
Naa_tsure.icon全てを刺激とセットでは語れないが、周りの環境と行動とセットに語れないか?
Naa_tsure.iconMTS解釈であるような刺激と行動のデカップリングみたいな話になると記述のしようがない
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https://youtu.be/YViRSgYys1o